ZILLION ARCHIVE ROOM(Yahooブログ移行版)

Yahooブログから流れてきたTVアニメ『赤い光弾ジリオン』非公式ファンサイトです。元々は放映30周年を記念する週刊ブログでしたがそのまま不定期で続いています。

「懐かしのアニメ」として紹介されたジリオン

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『軌跡―Production I.G 1988‐2002』より、後藤隆幸氏のイラスト

2018年の今年で本放送以来31年となる『赤い光弾ジリオン』には、当時のファンの手になると思われる雑誌の回顧記事がいくつか存在する。今回はそれらの一部をご紹介。

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アニメディア1991年7月号ふろく「IDOL100ENCYCLOPEDIA」より

アニメ誌の中でも特に強くジリオンを推してきたアニメディアは、シリーズ終了後も折に触れてジリオンに言及している。特に主人公であるJ.Jやアップルには根強い人気があったようで、創刊10周年記念である1991年のこの企画でもピックアップされている他、データ的なページでも顔を出しており、アニメディアにおける人気を再確認できる。

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電撃アニメーションマガジン2001年5月号(休刊号)より

「電撃アニメーションマガジン」は角川のお家騒動時に誕生したメディアワークスから発刊されたアニメ雑誌。元々は模型雑誌のアニメコーナーが独立したという経緯らしく、グループ会社のアニメ誌「ニュータイプ」と競合することもあってか、どちらかというと地味な立ち位置のまま休刊を迎えた印象がある。
取り上げたのはその休刊号のコラム。いまとなっては特筆するような情報はないが、非常に作品の微に入り細を穿つ紹介で、動画サイトもまだ存在せず全話LDは絶版、DVD化も未定であった2001年当時に、「自分の好きな作品の魅力を現代に伝えなければ!」というライターの過剰なまでの情熱は非常に共感できる。公式ではないイラストも新鮮で、筆者コメントも含めて放映14年後当時の空気を知ることができる貴重な資料といえる。

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メガミマガジン2001年8月号より

こちらも上記の記事から数ヶ月後の登場。
メガミマガジン」はある意味ニュータイプのグラビア路線をさらに徹底させたといえる雑誌で、アニメ作品そのものより、そのヒロインを愛でることに特化している。

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上記ピンナップの解説部分

編集者の趣味とも思える「20世紀少女」のシリーズは前世紀のアニメヒロインを再び描く企画で、2001年当時の後藤隆幸氏の絵柄の変化を確認できる。
当時の後藤氏は『ハンター×ハンター』(1999年)、『パラッパラッパー』(2001年)のキャラクターなどを手がけており、冒頭に挙げたプロダクションI.G15周年記念出版『軌跡』のイラストや、2002年に発売されたDVDボックスのジャケットともども、アップルを筆頭にキャラクターが細身になっているのが特徴だろうか。
いま思えば、2002年のDVDボックスの発売にはこの2つの記事がなんらかの呼び水となった可能性もありそうだ。
 
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ニュータイプ2010年3月号ふろく「Newtype300th Anniversary SUPPLEMENT」より

時代が下って2010年のニュータイプの300号記念では、創刊以来の歴史を当時のヒット作品とともに振り返る企画が行われた。
1987年の項では、プロダクションI.G創設のきっかけとなった『赤い光弾ジリオン』が、ガイナックス最初の作品『王立宇宙軍 オネアミスの翼』とともに大きく取り上げられた。
おそらくは『イノセンス』(2004年)のプロモーションの一環としてI.G石川社長が各種メディアに頻繁に登場するようになって以降、プロダクションI.Gのターニングポイントとしてジリオンが語られることが増えたように記憶している。このニュータイプの記事も、作品の魅力というよりはそのアニメ史的意義から語られており、ジリオンも「歴史」となったことを改めて感じさせる。
ということで最後にオマケを。

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ビッグコミックビジネス(2004年5月26日発売)「世界エンタメ王 プロダクションI.G物語」より

次回は、関島真頼氏、伊東恒久氏など、若手とベテランの入り乱れた脚本家陣について。