ZILLION ARCHIVE ROOM(Yahooブログ移行版)

Yahooブログから流れてきたTVアニメ『赤い光弾ジリオン』非公式ファンサイトです。元々は放映30周年を記念する週刊ブログでしたがそのまま不定期で続いています。

『黄瀬和哉アニメーション画集』とコミックマーケット94の同人誌

今回は、先日開催されたコミックマーケット94にて、ジリオン作画監督を担当したアニメーター 黄瀬和哉氏の画集を入手したので予定を変更してご紹介したい。また、同じくコミックマーケットで販売されたジリオン関係の同人誌もちょっびっとだけご紹介。

イメージ 1
黄瀬和哉アニメーション画集』表紙

黄瀬和哉氏はこのブログをご覧の方には周知の通り、ジリオンでは原画、作画監督、版権イラストなどで作品を支えた中核スタッフの1人で、現在はジリオンのメインキャラデザイナー 後藤隆幸氏とともにプロダクションI.Gの取締役として、また『攻殻機動隊 ARISE』(2013年)や『メイドインアビス』『孤独のグルメ』(ともに2017年)等の監督、キャラデザイン、作画監督等として活躍する現役アニメーターでもある。パトレイバー攻殻機動隊など一連の押井守監督とのコンビはつとに有名で、またジリオンの西久保監督の作品にも、その多くに参加している。

イメージ 7
黄瀬和哉アニメーション画集』より

画集はこれまで黄瀬氏が参加した作品の版権イラストが多くを占める。総240ページのうちジリオン関係は最初の6ページ。大判で鑑賞するカラー原画の魅力はやはり格別だ。

イメージ 2
黄瀬和哉アニメーション画集』より

画集に収録されたジリオン関係のイラストは比較的最近のものに限られる。
 
・2002年のDVDボックスのジャケットイラスト2枚
・2015年のブルーレイBOXのスリーブイラストとそのラフ
・上記のボックスのリリースに合わせて行われたトークショーこちら)で配布されたポストカードイラスト2枚
 
残念ながら、テレビシリーズやOVAの当時に描かれた多数の版権イラストはこの画集には収録されていない。アニメディアの表紙など非常にメジャーなものもあるので若干の不満があったが、その理由は画集の特典として配布された小冊子『黄瀬和哉のうすい本』に書かれていた。

イメージ 3
黄瀬和哉のうすい本』より

雑誌掲載資料などはやはり管理が甘いのか、30年前の作品ともなると原画が散逸しているようだ。
本ブログではこれまで何度か黄瀬氏のジリオン版権イラストを紹介しているが、この機会に既知の版権リストを挙げておきたい。
 
ニュータイプ1987年9月号 本文イラスト
アニメディア1987年12月号、1988年1月号、7月号 本文イラスト
アニメディア1988年1月号 表紙(&ピンナップ)
・アニメV1988年7月号 表紙(&ピンナップ)、本文イラスト
・OUT1988年8月号 本文イラスト、ポスター

イメージ 4
『アニメV』1988年7月号より

また、ムービックアニメイト)のグッズにも黄瀬氏の手になると思われるイラストが散見されるので、参考までにご紹介したい。

イメージ 5
ムービックの各種グッズ(ポスター、ポストカード等)に使われたイラストより

後藤隆幸氏の画集『Gの旋律』でも、アニメディア関係のイラストはほとんど掲載されていなかった。また、ムービックのグッズイラストもブルーレイのブックレットではグッズから復元を試みているなど、こちらもいくつかの原画が現存しない可能性が高い。今後のアニメ作品アーカイブの課題の一つだろう。
 
特典小冊子である『うすい本』には、上記イラスト捜索ページ以外に『爆炎CAMPUSガードレス』(1994年)や『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(2000年)などの修正原画や、同業者の画集発売を祝うコメントなどが掲載されている。アニメアールで黄瀬氏と腕を競い、ジリオン以降IG作品をともに支え続けた沖浦啓之氏のコメントが年月の重みを感じさせる。
 
イメージ 6
黄瀬和哉のうすい本』より

黄瀬和哉のうすい本』を特典とした発行元アニメスタイルの通販も始まっている。
 
 
また、8/30より西荻窪のササユリカフェにてこの画集と連動した黄瀬和哉展が10/1まで開催される。ササユリカフェはやはりIGの後藤隆幸氏の個展も去年開催しており(こちら)、こちらにも足を運んでみたい。
 
攻殻機動隊」手がける黄瀬和哉の資料展示イベントが開催(アニメ!アニメ!ビズ)
 
 
ここからは、コミックマーケット94で頒布されたジリオン関係を含む同人誌を紹介。

イメージ 8
金子志津枝ありがとのまとめ本』表紙

著者の金子志津枝さんは映画ドラえもんや映画モンスターストライク、最近ではTV『LOST SONG』、現在上映中の『劇場版ポケットモンスター みんなの物語』、現在放映中のTV『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』(すべて2018年)などでキャラクターデザインをつとめる人気アニメーター。金子さんはジリオンのファンイラストをTwitter上で公開しており、この本にもそのイラストの一部+αが収録されている。ジリオン関係のイラストはこの1ページのみだが、現代的なエッセンスや独特のフェティッシュな感覚を併せ持ったジリオンキャラはとても魅力的だ。

イメージ 9
『ありがとのまとめ本』より

この同人誌は当日完売したようだ(筆者が到着時点で残り3冊だったので複数買いは断念)が、金子さんのツイートによるとまた入手機会はあるかも、とのこと。気になる方は金子さんのツイッターhttps://twitter.com/QQQnekoQQQ)をチェックされたい。もちろん、ドラえもんや他の参加作品のイラストもとても魅力的なのは言うまでもない。

イメージ 10
赤い光弾ジリオン30周年アニバーサリーファンブック WN30th』表紙

こちらは去年のコミックマーケット(C92)で販売され、このブログでも告知したWN30thさんの本だが、今回(C94)も販売されたそうなのでご紹介。

イメージ 11
赤い光弾ジリオン30周年アニバーサリーファンブック WN30th』より

Twitterで精力的にジリオンのファンアートを発表されているマッコママさんなど、ジリオンファンのマンガやイラストを集めたフルカラー16ページ。現在はpixivの通販サイトBOOTHにて、なんと200円で販売されているので、買いそびれた方はそちらを確認されたい。
 
WN30th
 
次回は前回の予告通り、J.Jのガレージキットを紹介予定。