ZILLION ROOMとファンメイドCD
ギリギリ昭和のアニメであるジリオンの放送当時(1987年)は、そのファン活動も昔ながらの雑誌投稿や同人誌などが主流だったようだ。
日本でインターネットが一般に普及し始めたのは1996年、Windows95発売の翌年からだった。それ以降、草の根のファン活動はネット上のホームページに広がってゆく。
本放送から10年ほどが経過しており、ZILLION ROOMに集うファンのほとんどは当時20代だったと思われる。
当時はネット配信などは存在せず、10代に本放送を観た同世代で固まっていたZILLION ROOMは、ファン同士の仲が良いことも印象的だった。オフ会も頻繁に行われ、筆者もオフレポや、小学生の頃以来の拙いイラスト投稿などで参加し、自分の20代後半はこのサイトに依存していたと言ってもいい。
当時ZILLION ROOM向けに描いた、ジリオン全話LD-BOX発売署名サイトのバナーが発掘されたのでちょっと紹介。
そんな和気藹々とした雰囲気の中で、サイトの有志でオリジナルのCD-ROMを作ろう!という企画が立ち上がった。
詳しくは覚えていないが、言い出しっぺは筆者だった可能性もある。たしか、ZILLION ROOM開設1周年の記念企画だったのではないかと思う。
ZILLION ROOMファンメイドCD-ROM「マリス通信 vol.1」ジャケット
ジャケットイラストはNaoXYZさん。札幌在住のデザイナーで、奇しくも筆者と同じゲーム業界人だった。さすがはプロ、クオリティの高いイラストに、完成品を手にした自分たちが急に偉くなったような気がしたものだ。編集長を務めたmarさんの粘り強さも忘れ難い。
ZILLION ROOMファンメイドCD-ROM「マリス通信 vol.2」レーベル画像(イラストはmizuhoさん)
筆者はその後ZILLION ROOMの活動から離れてしまったため時期については不明だが、いつの頃からかZILLION ROOMは繋がらなくなった。ただ、現在もネット上にいくつか残る『赤い光弾ジリオン』ファンサイトの多くにZILLION ROOMへのリンクが残されていることなどを見ても、ジリオンファンにおけるこのサイトの存在の大きさがうかがわれる。
※この項を書くにあたり、元ZILLION ROOM管理人KUNIさんに許可をいただきました。KUNIさんありがとう!
次回は、日本では知らない人が多いであろう、アメコミ版ジリオンをご紹介。