ZILLION ARCHIVE ROOM(Yahooブログ移行版)

Yahooブログから流れてきたTVアニメ『赤い光弾ジリオン』非公式ファンサイトです。元々は放映30周年を記念する週刊ブログでしたがそのまま不定期で続いています。

テレビえほん『赤い光弾ジリオン』と、セイカのぬりえ

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ひかりのくにテレビえほん『赤い光弾ジリオン』表紙
 
タツノコプロ読売広告社はその処女作『宇宙エース』(1965年)以来の関係だが、その初期作品に名作、メルヘン路線があったせいか、商品展開には子供向けの絵本がラインナップされていた。かなり高年齢層向けの作品だった『未来警察ウラシマン』(1983年)などでもこのアニメ絵本は発売されており、ジリオンでもなかばルーチン的にアニメ絵本が発売されている。
ちなみに、絵本のタイトルには(1)と表記されているが、2巻以降が発売された形跡はない。
 
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テレビえほん『赤い光弾ジリオン』より
典型的な食いしん坊キャラにされてしまったデイブが切ない
 
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テレビえほん『赤い光弾ジリオン』より
瞳のあるリックスがなかなか新鮮
 
内容的にはこのタイプの絵本の共通フォーマットともいえるキャラクター紹介と主題歌がメインで、内容紹介はダイジェスト的なものとなっている。
これは同時期に登場したセイカのぬりえや、のちのアメコミ版にも共通するが、なぜかニュージリオンであってもコードが繋がった形でイラストが描かれている。現在でもまれに同様のファンアートを見かけるので、思った以上にあのコードは作品にとって印象的な小道具だったようだ。
 
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テレビえほん『赤い光弾ジリオン』より
J.Jがホワイトナッツのリーダーと紹介されているが、初期設定ではそうだったのだろうか
 
このジリオンの絵本と同時期には、セイカノートから ぬりえも登場している。こちらも絵本同様に低年齢層向けで、使われているイラストの多くは絵本のものと共通なようだ。
 
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イカのぬりえ『赤い光弾ジリオン』より
 
絵本のイラストは設定資料そのままのものあるが、基本的には本編や版権イラストを元に新たに描き起こされている。クレジットには『機甲創世記モスピーダ』(1983年)や、「ガルフォース」「バブルガムクライシス」等のシリーズで知られるアートミックの名前も見え、アニメ絵本独自の製作体制に乗ったもののようだ。
 
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テレビえほん『赤い光弾ジリオン』背表紙
 
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クレジット部の拡大
 
タツノコジリオンの後期と並行して『おらぁグズラだど』のリメイク(1987年)を手掛けているが、その後しばらくTV媒体から姿を消す。久々の新作となった1989年の『天空戦記シュラト』ではパートナーとなる広告代理店が読広から創通へと変わり、以降の作品では絵本は発売されていない。
ジリオンは様々な点でタツノコの転機となった作品だが、この ひかりのくにの絵本は、昭和の「タツノコらしさ」とその終焉を象徴する一冊といえそうだ。
 
 
次回は、息抜き編のその2。ジリオンぽいものが登場するマンガ、CD編。