『こまったユ鬼ちゃん』に登場したジリオン
アニメージュ1987年4月号より
これまで何度か(こちらやこちら)取り上げている『こまったユ鬼ちゃん』は、アニメ雑誌「アニメージュ」に1987年4月号から1988年11月号まで連載された4コマ漫画。タツノコプロがジリオンの直前まで手がけていたギャグアニメ『ドテラマン』(1986年)7話に登場したゲストキャラ「サイコーユ鬼」を主人公に、ユ鬼のデザイナーである後藤隆幸氏が描き下ろした。
もともとサイコーユ鬼は作者 後藤氏が当時大ファンだったアイドル斉藤由貴さんのパロディであるため、マンガの内容は斉藤由貴さんにまつわる時事ネタが多い。とはいえ、ジリオンの人気がジワジワと上がるにつれ、そのメインキャラクターデザイナーである後藤氏への読者や編集の期待からか、徐々にジリオンネタが登場するようになった。
第5話より。モブにノーザがいる。J.Jらしきキャラもいるが他人の空似?
第9話より。12月号にしてやっとチャンプ登場。
第11話より。なぜかこの回だけモノクロ。オパオパが登場。
第12話より。J.Jが見切れている。反対側にいるのは帝都物語の魔人加藤だろうか。
第14話より。アニメグランプリの受賞記念企画だろうか。この回だけ文字が手書きではない。
第17話より。このユ鬼のポスターは『歌姫夜曲』のポスターと同じデザイン。
上記の元ネタとおぼしきポスター。アニメV別冊『赤い光弾ジリオン 歌姫夜曲』より
コミック『MIX NOISE』に収録されたが、当時はまだ連載が続いており、また本の発刊が1988年と古く、長らく入手が困難となっていた。
『後藤隆幸作品集 MIX NOISE』表紙
2007年になって登場した『後藤隆幸画集 Gの旋律』には「こまったユ鬼ちゃん」がフルカラーで完全収録され、手軽に入手できるようになっている。
『後藤隆幸画集 Gの旋律』表紙
次回は、ジリオンのイメージをある意味決定づけた印象的なオープニングテーマ「ピュアストーン」を筆頭に、音楽全般に見られる洋楽志向と元ネタについて。